2007-02-26

Countdown to Extinction - Megadeth

Countdown to Extinction

1992年リリースの5thアルバムです。
アメリカの自称インテレクチュアル・スラッシュ・メタルバンドです。
未だによく意味がわかりませんが、一応起伏に富んだ曲をテクニカルに演奏する『知的な』スラッシュメタルバンドとのことです。
まぁこんな肩書き既に年寄りしか知りませんがね。

Metallica,Megadeth,Slayer,Anthrax…いわゆるスラッシュメタル四天王。今さらながら思い返してみると、これほどきっちり特徴が分かれているバンドが同一カテゴリの内で語られているのも実に面白いですね。多分知らない曲を聴かされても、この4バンドのうちどれかの曲です、さてどれでしょう?という質問ならば、必ず正答できる自信があります。まぁあくまで彼らが全盛期だったころの話で、現在の新曲を聞かされて答えを求められてもちょっと解らないかもしれませんが。

さて、そんな中で本バンドの特徴は、簡単に言うと重くザクザクとした金属的なギターリフと、妖しくねちっこい声とメロディのボーカルです。本アルバム以前のMegadethというのはその中でもどちらかというとその鋭角なギターリフから印象づけられる、テクニカルで冷たい印象を与える演奏が注目されていました。それがこの前のアルバムである『Rust In Peace』あたりから演奏主体から楽曲主体にベクトルが変わり、本アルバムではミドルテンポを主体とし、それまでのスラッシュ的なリフや曲展開を破棄したようなシンプルでヘビィな曲を揃えました。その結果、本バンドのもう一つの特徴である、メロディがクローズアップされることになったのです。

デイブ・ムステインの妖しくしかし印象的で魅力的なそのメロディは、より普遍的なヘビィメタルの特色を色濃くした本アルバムにてようやく主役となりました。楽しい時とかに鼻歌で歌うようなメロディではないのですが、夜道を一人で背中を丸めて歩いているときにふと口ずさむ様なメロディとでもいうのでしょうか。とにかくメロディメイカーとしての素質は非常に異質でありスラッシュメタルに止まらないことが、このアルバムにて証明できたのではないかと思います。当時はメタリカの『Metallica』の影響だとか思いましたが、あのブラック・アルバムも素晴らしい完成度だとは思いましたが、メロディの魅力という点では個人的には本アルバムの方が上でした。

またマーティ・フリードマンの流暢でメロディアスなギタープレイも、その印象を色濃くしてくれます。彼のギタープレイというのはアメリカ的でもヨーロッパ的でもない(和風ってわけでもないですけどね)独特の風情があり、それが本バンドの妖しさにマッチしているのだと思います。ただ本アルバムというか、Megadethにおける主役はあくまでボーカルメロディであると私なんかは思いますが。

この次の6thアルバム『Youthanasia』は、Megadethらしからぬメロディにポップさと暖かさを感じる曲がちらほらありますが、まだまだデイブ・ムステインの妖しいボーカルは健在で、こちらもいいアルバムであり、お勧めです。

Megadethに似ているバンド…やっぱりMetallicaですか。四天王の中では似ている面も多いので。初期のころであればKreatorなんかも近いと思いますし、あと印象的なメロディや曲構成という意味で、ちょっと意外なIced Earthとかもどうぞ。

しかしマーティさんは日本で活躍しすぎだね。つーか馴染みすぎだね。

My Favorite Song : Architecture of aggression

Similar Artists:Metallica,Kreator,Iced Earth

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